デザインハウス

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≪イーストリッジ･ショッピングセンター≫

　サンフランシスコより、車で1時間、サンジョゼにある、西海岸最大のSCで、ゴルフ場跡地に作られた敷地面積約2,5万坪、売場面積約5万坪、駐車能力9千台、テナント数164店、キーテナントは、シアーズローバック、JCペニー、メイシー、エンポーリアム。劇場、スケートリンク等があり、十字型SCで、4か所の駐車場の道路どこからでも売場に入れるようになっていた。
　日本からの西部商業視察団は、必ずここを訪れると言われる程で、商圏150万人、年商1億ドル(約200億)、1日平均売上約5,500万。1店舗の1日の売上げは約33万円、従業員数約5,000人、営業時間月曜～金曜･AM10～PM9時、土曜日AM10時～PM6時、日曜日AM12時～PM5時で、この営業時間形態はアメリカSC全体のパターンで、週休2日制によるものと思われる。
■広告においては、各店の売出しは、店頭にSALEというポスターが1枚貼ってあるだけで、売出し用のディスプレイはせず、プライスカードもオリジナルのではなく、パッケージ(ペーパーバッグ)も何も印刷してない物を使用していた。

≪バルコ･ファッションパーク≫

　ここのSCは、核店舗はJCペニー(ゼネラル･マーチャンダイズ･ストア)と、ウールワース(バラエティストア)は、1店舗での売上全米NO,1を誇っている。
　　　特徴は、核店舗をつなぐ通路が大半板張りで、公園造りの通路の至る所で絵画の展示販売をしていた。
　各店舗の陳列台は、あらゆるコーナーで原木を使い、売り場に対する親近感を出していた。宝石などの高級店売場も、原木が使ってあるのが新鮮であった。
　衣料品店舗で、サイズ5･7･9ショップという、3種類だけのサイズの店が目を引いた。核店舗においても、商品アイテムの豊富さが、至る所で感じられた。

≪ディスカウントスーパーマーケットラッキー≫

セラトガにあるラッキーは、前面に横長の駐車場を持ち、建物は1階建てで、ドラッグストアー(雑貨)、デリカテッセンコーナー(食料品)、ディスカウントセンター(衣料品)の、3つの売場が出入口を別々に並び、1つの屋根の下にあり、スタイルとしては、日本にあるスーパーとホームセンタースタイルで、各店舗共、出口と入口が1箇所で、店舗の左右にはっきり分かれていた。
■広告においては、食料品のチラシは文字と、イラストに値段が入り、新聞サイズと、4分の1の2種類。雑貨は、B4版より大きいサイズで、黄色の紙に黒1色の、新聞スタイル8ページで、イラストと値段がマス目で入り、表紙は全枠割引券になり、商品を入れる袋も切り取り割引券が印刷してあるのが、日本にはないスタイルで、スーパーマーケットならではの物と感じられた。

≪ワインカントリー≫

　アメリカ最良のワイン生産地、セラトガにある、ポールメイソンワイン工場は、年間700万本のワインを製造しており、この工場は、ベルトコンベヤーで、空ビンから、中身入れ、ラベル貼り、コルク栓入れ、箱入れまで、全てオートメーションで行われ、工場見学の最後の場所は、個々の工場で製造された、赤ワイン、白ワイン、カクテルワインを無料で試飲させるコーナーでした。
　24日は、サンフランシスコ発の飛行機で一路ロサンゼルスへ、飛行場からマイクロバスでビバリーヒルズへ直行した。

≪ビバリーヒルズ≫

　世界一の富豪の住宅地、類を見ない銀行の集中度、経済、ファッション、スポーツ、生活様式が世界に与える影響の大きな富と名声のビバリーヒルズは、人口わずか3万3千人の、ロサンゼルスの一角にある市中の街と呼ばれる、小さな街です。繁華街には、高層ビルが、商店には世界の一流品が並び、市民は南カリフォルニアの中心地と自認する程、この街の影響力は、世界でも類が無い位大きい。
　地価は世界最高で不動産税はアメリカで一番低く、経済力のある市で、ビバリーヒルズのロデオ通りを中心とした商店街は、世界の一流店が覇を競う激戦区で、ショッピングの名所で、一流レストランの集中度も世界一である。

≪センチュリーシティ≫

　ビバリーヒルズの西側に隣接する、センチュリーシティは、ロサンゼルスの市内に在りながら、独立した市の機能を持った街で、機能的なオフィス街、時代を先取りするSCと、全てが世界的な建築家たちの英知の結集で、近代都市を造り上げている。
　数多くのレストラン･クラブ･ナイトスポット･展示･催物と一日中賑うセンチュリーシティは、1960年20世紀フォックス社のスタジオ跡に造築され、現在も開発は進行中で、全ての完成は1990年とされている。企業単位での開発としては全米一の規模で、現在の昼間人口は、買い物客25,000人、就労者17,000人、住民1,600人の計43,000人である。

≪センチュリースクエア･ショッピングセンター≫

　ここSCの核店舗は、ザ･ブロードウェイ(百貨店)、バロック(百貨店)、ジョセフマグニン(ファッション専門店)、ゲルソンズ(スーパーマーケット)と、何れも高級店で、商品(衣料品)展示レイアウトは、通路を重視し、ゆったりとした感じで、売場の入口付近は、ほとんど商品をおかず、全てに広がりを持たせていた。このスタイルは、アメリカ全体の傾向でもあった。
　センチュリーシティーの住民の15倍もの買物客と、土曜日ということもあって、顧客の多さ、質の良さ、家族連れが目立った。駐車場3,000台、店舗数77店、過半数以上の店が衣料品で、中でも女性専門店が多く、食品店が6分の1を占め、ここでも靴店、宝石店の多さが目立った。

≪グレンデール・ギャレリア≫

　ブロードウェイ通りにある、グレンデールギャレリアは、核店舗は、ザ･ブードウエイ(百貨店)、JCペニー(ゼネラルマーチャダイズストア)、バァッファム(百貨店)、オーバック(衣料品)の4店舗で、建物はレンガ造りの建物で、店舗周囲に、2階建ての駐車場があり、２階の売場に直接入れるのが特徴で、通路には緑と花木が使われ、休憩所も沢山あり、1～2階の上り下りはエレベーターで、お客の流れに対する配慮が充分なされていた。
　天上からの光りは、明るさを演出し、各店の照明、インテリア、店舗レイアウトも多彩で、売場面積29,000坪、駐車場約4,000台、店舗数151店、半数が衣料品、5分の1が食品、靴店、宝石店の多さがここでも目についた。

≪ファッションアイランド･ニューポートセンター≫

　ニューポートにある、ファッションアイランドは、公園をそのままSCにした形で、店舗数75店、広い敷地内を4つのブロックに分け、核店舗はバァッファム･ロビンソンズ･ブロックス(百貨店)、ブロードウェイ(百貨店)、ネイマンワーカース(衣料品)、JCペニー(GMS)の6店で、各々単独店舗で、専門店も独立しており、名前の通りファッション関係のお店が多く、通路の壁に窓を開け、ショーウィンドとして使い、商品展示は実にシンプルであった。
　今回の米国西部店舗視察の目的の一つの、地元SC、飲食テラスの設計プランニングのヒントが、ここで得られたのが最大の収穫であった。
　驚く事に、ここでは広告物･印刷物が、売場においてほとんど見られなかった。